小野莉奈&吉田羊が好演「中学聖日記」支える“裏ヒロイン”
有村架純主演「中学聖日記」(TBS系)が、ようやく落ち着いて見られる内容になってきた。物語が「3年後」へと移ったからだ。
何しろ、これまでは設定にやや無理があった上に、「禁断の恋」だ、「純愛」だと宣伝した分、「淫行か?」などと予想以上の反発をくらった。結局、ヒロインの聖(有村)は中学校を辞め、生徒の晶(岡田健史)とも、また婚約者だった勝太郎(町田啓太)とも離れることになった。
そして3年後、聖は小学校の先生になっている。このあたり、なかなかしぶとい。さっそく聖に思いを寄せる若手教師(渡辺大)がいたり、勝太郎が現れたりと大忙しの聖。だが、町で高校3年生になった晶を見て逃げ出してしまう。うーん、まだ気持ちがあるわけだ。
それにしても聖という女性は自分の意思があまりないのか、恋愛における“受け身体質”は相当なものだ。それがさまざまなトラブルの遠因となっている。まあ、そういうヒロインのドラマだと思うしかないのだが。
一方、ずっとブレていないのが、中学時代から晶を思い続けてきた、るな(小野莉奈、好演)だ。ぼやけたキャラクターの聖と比べ、いじらしさが半端じゃなく、見ている側もせつなくなってくる。るなこそは、勝太郎の上司・原口(吉田羊)と共にこのドラマを下支えしている、大事な“裏ヒロイン”かもしれない。