気鋭の女優チェ・ヒソ語る “反日ではない”主演作への思い
今作では日本人なまりの朝鮮語を話すことも求められた。そこで、ハングルで書かれた台本のセリフをカタカナやひらがなに手書きで置き換えたという。
「日本語に書き直した時に感じるギャップや違和感を大事に発音しました。セリフ自体も韓国語と日本語が交ざっていたので、アドリブで言い換えたり。日本での生活がとても役に立ちました」
■是枝裕和監督と大森立嗣監督の大ファン
300ページ超にわたる日本語の関連裁判記録を読み込み、当時の新聞記事も入手。
「朝日新聞社に国際電話をかけて、大正12年のいついつの資料が欲しいと問い合わせしたら、“え、大正ですか?”と驚かれました。裏付け作業、翻訳、通訳、出演者たちの語学トレーニング……とにかくいろいろやりました(笑い)」
大学の入学式に参列せず、演劇部に直行し入部希望を出す“芝居っ子”だったというが、演技に興味を持ったきっかけは日本のトレンディードラマ。
「“ロンバケ”に夢中で、いつも南(山口智子)と瀬名(木村拓哉)のマネをしている子供だったんです」