34年ぶりリメーク「ヤヌスの鏡」は周到なダサさが成功の鍵
おおむね好意的に受け止められているだけに、ある制作会社関係者はこう言って首をひねる。
「熱烈なファンもいるし、うまくいけば大化けして高視聴率を狙える可能性もある。すでに〈地上波で見たかった!〉という要望もネット上ではちらほら。フジテレビはなぜ、このドラマをあえて配信にしたのか」
前出の山下氏は「FODで好調なら、地上波放送もあり得るかもしれませんよ」とこう話す。
「ファンは、リメークされてオシャレっぽく洗練されたヤヌスなんて見たくありません。当時でさえ、杉浦さんの衣装やメークは『そんなヤツ、おらんやろ!』と視聴者から総ツッコミを食らうほどとっぴなものでした。セリフや動作も大袈裟、すべてがダサさと紙一重。でも、全部ひっくるめてヤヌスです。それらを周到に計算した上でのリメークなら、当時見ていた40代、50代ファンを、がっつり取り込めるのではないでしょうか」
今回のリメーク発表で、フジテレビ系の80年代ドラマ「この子誰の子」や、TBS系の「ポニーテールは振り向かない」「不良少女とよばれて」「乳姉妹」など、昭和ドラマのリメークを望む声も高まりつつある。ニーズに応え、今後のドラマは“リメークラッシュ”になる!?