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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

若者から熱狂的支持を集めた石橋貴明の“ケンカであいさつ”

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 高校在学時から「TVジョッキー」(日本テレビ)に出演し、3代目王者を獲得。グランドチャンピオン大会で竹中を破り、名実ともに「日本一のシロート」になったのだ。

 その後、木梨とコンビを組み、とんねるずとしてデビューを果たすのだが、程なく所属事務所をやめたため、半年間仕事ができなかった。

「試合やりてえのに檻に入れられてるプロボクサーみたいな気持ち」(同前)で、フラストレーションがたまった彼らが22歳の時、フジテレビの伝説の深夜番組「オールナイトフジ」で復帰。その半年後、いまや伝説となった「テレビカメラ破壊事件」が起きる。

 新曲「一気!」を歌いながら石橋がカメラにつかみかかり、激しく揺らすと勢い余ってカメラごと転倒してしまったのだ。しかし、この事件は逆に、とんねるずの「何でもあり」なイメージを確立する結果になった。

 彼らの“暴走”は若者を中心に熱狂的に支持され、常に“暴走”を期待されるようになっていき、「ザ・ベストテン」(TBS)や「夕やけニャンニャン」(フジテレビ)での素人相手の乱闘にもつながっていった。それは石橋にとって、まさに“ケンカ”だったのだろう。

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