素人丸出しの私にとんねるずタカさんはよくしてくれた

公開日: 更新日:

新田恵利編<5>

 おニャン子クラブは、さながら女子高だ。フジテレビの控室に集合すると、わいわい、がやがや、場所もないほどで、私はトイレで着替え、化粧していた。

 食堂でサインを考えるように言われて、皆、見よう見まねで自分の名前を崩した。ノートで練習して、初めて色紙にサインしたうれしさと恥ずかしさは今も忘れない。

 とはいえ、アルバイト気分の女子高生は、なかじ(中島美春)と私くらいだと気づく。(国生)さゆりちゃんを筆頭に芸能界で生きていこうと本気のメンバーがいて、後から入ってくる子のほとんどがそこに続いた。立見(里歌ちゃん)と内海(和子ちゃん)がその中間。やがて、このあたりに見えない線が引かれていく。

 タカさん(とんねるず石橋貴明)は、素人丸出しの私によくしてくれた。東京都板橋区の成増で育ち、上福岡に住んでいた私と同じ東武東上線ということもあり、各停の車両の床はまだ板張りだと笑った。その日もスタジオ入りすると、椅子に座って手招きしている。

「おはようございます」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された