著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

島田紳助「1番気を使うことは最少の文字数で伝えること」

公開日: 更新日:

 紳助さんにずっと伺いたかった「漫才を作る時に一番気をつけてらっしゃることはどういうとこでしょうか?」という問いに「どこ(どの年代)をターゲットにするか、テーマはなんにするか、ボケは? ギャグは? いろいろあると思うけど、書いてて一番気を使うことは最少の文字数で伝えること」「セリフを短く?」「そうそう、長かったら竜介よう覚えへんやんか?」とボケをはさみながらも真剣に、

「お客さんて初めて聞くわけやんか。それやったら15文字で書いたセリフを14文字に13文字にできひんか考えんねん。初めて聞くねんから1文字でも少ない方が耳には入りやすいやん。ということは、ちょっとでも、はよ反応が返ってくるわけやんか。ネタとしてわざわざダラダラ言うことはあるけど、漫才のセリフいうのは無駄なものは全くないと思てんねん。せやから、削り込んで削り込んで、これ以上削ったら、意味が通じひんとこまで削り込むのが漫才やと思てんねん。大げさやなしに、この1行の言い回しはどう言うたら字数を減らして伝えられんねんて、1行のために一晩考えたことあるもん」


 と話してくださいました。

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