島田紳助「1番気を使うことは最少の文字数で伝えること」
2011年に引退された島田紳助さんとは、ほとんど接点がありませんでしたが、一度だけトミーズの雅君と3人で車の中で1時間ほどだったでしょうか、話を伺ったことがあります。どういう経緯で車中3人になったのかは詳細は覚えていませんが、紳助さんから漫才に対する“熱い思い”を聞かせていただき、今も強烈に印象に残っています。
当時私は、阪神・巨人さんを中心に、いくよ・くるよさん、トミーズ、ハイヒール、こだま・ひびきさんらのネタを担当し、加えて、番組企画できよし師匠と歌手、俳優、文化人らのみなさんとの“即興漫才”のネタを毎週書かせていただいていた時期でした。紳助さんとは直接お仕事をしたことはありませんでしたが「阪神・巨人のネタを書いてる本多」ということは知ってくださっていて、紳助さんに「何本ぐらい(漫才)書いてんのん?」と聞かれ、「去年は長短合わせて90本ぐらいは書きました」と答えたところ「きちがいやん! 自分のためのネタちゃうで、他人のネタやんか、紳竜(紳助・竜介)は8年で10分ネタ3本しか書いてへんで!」と紳助さん独特の言い回しで、私はこれ以上にない“褒め言葉”を頂戴しました。