野田クリスタルのゲーム芸はあえてバグを残して魅力を宿す
彼がゲームを作るようになったのは7年ほど前から。「ファイナルファンタジー」や「リネージュ」のような壮大なゲームを作りたいと思い、専門書を買ってプログラミングの勉強を始めるが、早々にその難しさにつまずいた。だから、当初はネットに掲載されていたゲームのソースコードに自分流のものを付け足す方法でオリジナルゲームを作っていった。
だが、3年ほど経ち、ゲーム作りを一時やめた。やっていくうちに技術が上がり、面白さよりも「こんなゲームが作れるなんて、スゲェな」というような感想が多くなってきたからだ(Yahoo!ニュース「個人」20年7月24日)。
それから約1年後、先輩芸人の麒麟・川島に「最近、ゲーム作ってへんの?」と問われ、うなずくと「そうなんや……」と残念そうにされた(同前)。その一言で奮起し、もう一度ゲームを作り始めたのだ。
野田の作るゲームは「人前で見せること」が前提。プレーしているところで笑ってもらうためのゲームだ。だから多少ミスやバグがあっても気にしない。「人に見せないことで、良いところを削っちゃうこともある」(キャリアデザインセンター「type」20年4月9日)と野田は言う。