チャーリー浜さん死去 定番ギャグ“ごめんクサイ”誕生秘話
黒メガネにチョビひげでおなじみ、吉本新喜劇のチャーリー浜さんが18日に呼吸不全、誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去していたことが21日明らかになった。78歳だった。葬儀はすでに近親者のみで執り行われたという。
チャーリー浜さんは1962年に新喜劇に入団。大村崑のそっくりさんとして舞台「とんま天狗」で共演。下手にはけた大村崑が上手から登場するというイリュージョンで笑いをとった。看板ギャグ「……じゃあ~りませんか」で91年には「新語・流行語大賞」、92年に「上方お笑い大賞・金賞」を受賞。よしもとNSC講師で漫才作家の本多正識氏は「チャーリー浜さんは新喜劇の看板でした」としてこう続ける。
「とぼけた警官役など出番はちょっとだけど、定番のギャグで笑いを全てさらっていく“新喜劇の顔”でした。私も新喜劇の台本を書かせていただき『ココでお願いします』とお願いすると『ハイハイ~』と言うだけであとはおまかせ。楽屋では専用のロッキングチェアに静かに座っていらしたのを覚えています。本当かどうか定かではありませんが、『ごめんください』と言うつもりが本番で間違えて『ごめんクサイ』と言ったらドカーンとウケてギャグが生まれたと言われています。楽屋では穏やか、本番でパッと輝くチャーリーさんならありえそうな伝説です。楽屋のロッキングチェアを見て『チャーリーさん出てはるんやな』と思っていました。もうあの椅子がないのかと思うと寂しいです」
昨年3月、よしもと祇園花月で開催された配信イベント「チャーリー浜をもっと知ろう!」に出演したのが最後の仕事に。
配信ライブで主役を張り、最後まで新喜劇の顔として走り続けた。