著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

ランジャタイ「考えるな、感じろ」の“特殊漫才”はハマったら抜け出せない

公開日: 更新日:

 5~6年前にお笑いライブを見ていて気になった芸人がいた。おとなしそうな男2人が普段着のような服装で舞台に上がり、片方が自分の妄想の世界に入り込み、奇声をあげて舞台を跳ね回る。もう一方は棒立ちのままでそれを見守りながら状況説明を加えていく。

 特殊すぎる彼らの漫才は、当時は当たり外れが激しい印象があった。ウケるときは爆発的にウケるが、空気をつかめずにウケないまま終わってしまうことも多かった。

 だが、彼らはかたくなにその芸風を変えなかった。自分たちの漫才スタイルを貫いているうちに、少しずつウケ具合のムラがなくなり、大ウケすることが増えてきた。

 そして昨年末、彼らはついに「M-1グランプリ」の決勝の舞台にこぎつけた。伝説的な地下芸人・ランジャタイがついに地上に名乗りを上げたのだ。

 一昨年の「M-1」では、型破りな漫才を見せたマヂカルラブリーが優勝して「あんなのは漫才ではない」と批判する人が続出していたが、ランジャタイに比べればまだまだかわいいものだった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値