久本雅美さんが夢見る理想のプロポーズ…豪華客船の上で「そろそろ一緒になろうか」
バラエティーの司会から女優まで幅広く活躍する久本雅美さん(63歳)。新刊「みんな、本当はおひとりさま」(幻冬舎)を上梓し、おひとりさまライフを満喫中だが、60代からでも人生のパートナーが欲しいという夢がある。理想のプロポーズや死ぬまでにやりたい妄想の世界を明るくおしゃべりしてくれた。
■付き合ったのは一番長くて4年。2年以上続く
今まで結婚に縁がなくて、実は同棲も経験がないんです。そりゃあ、彼の部屋にお泊まりは何度もしていましたよ。ある男性と別れた後、「持ち物を取りにこい」と言われたから、ギリギリ半同棲生活は経験したことになるかな。でも、部屋にはパジャマとかお泊まり用の物くらいしか置いてなかったから、取りにいくと風呂敷にまとまっていた(笑い)。
付き合った期間は一番長くて4年。付き合い始めると2年以上は続きます。
でも、今でも未婚なのはひとつにはプロポーズされたことがないから。私に一生一緒にいたいと思わせる魅力がなかったってことだね。バカヤロー(笑い)。
次に、どうしても仕事を優先してしまう。恋愛より仕事の方がウエートがでかいっていうのは、どうしても彼に伝わっちゃうんでしょうね。
でも、一人は楽しい。自分の時間を自由に使えるのはすごく有意義。年々、自分のペースや居心地のいい空間ができていくから、年とともに「一人がいい」という感覚は大きくなったかも。今は部屋とか自分の空間にだれかがいるとストレスがたまっちゃう。
仮に別々の部屋にいたとしても、私が集中して舞台の台本を暗記している最中に、「あ、ご飯を作らなきゃ」とか考えたり実行するのはしんどくなっちゃうのかなと。
■60代で人生のパートナーが欲しい
そうはいっても、私もできれば、60代で人生のパートナーが欲しいですね。自分のパートナーに対して「空気みたいな人で一緒にいるのが自然なんです」と言う女性がいるけど、私も言ってみたい! まったく気を使わなくていい、中身が大人で、さらに私を自由にさせてくれて、それでいて安心感を与えてくれる男。残ってますかねえ(笑い)。
私の夢。そんな彼氏と豪華客船で世界旅行に行きたい。フランスとかステキな国に降り立ってオシャレな店で食事したり、船上から夕日を見たり、ダンスを踊ったりとかやってみたい。船上でさりげなく「そろそろ一緒になろうか」とプロポーズされたら最高ですね! 夕日も私の顔も赤くなっちゃって、「そうだね」なんて答えたりして。完全に妄想の世界(笑い)。
事実婚でももちろんかまわないけど、でも、年齢が年齢だからこの先、病気になって入院したら、身内しか病室に入れないと困る。
お墓の問題は置いておいても、互いを介護するのかしないのかの問題は切実ですよ。もし結婚までいけるならその方がいいですが、こればかりは相手のこともありますからね。
「主人がお世話になってます」と言ってみたい
結婚できた場合の死ぬまでにやりたいこともいくつかあります。
1つ目は「主人がいつもお世話になってます」と言うこと。
夫と買い物で街を歩いていると夫の会社の方と偶然会い、夫が「私の妻です」と私を紹介してくれたら、すかさず私が一歩出て「主人がいつもお世話になってます」とお辞儀。これは言ってみたいジャン!
似たことだけど、法事で夫の親戚が大勢集まっていて、私はお茶を出したり忙しくしていると、周りからの「いい嫁だよね~」という声が聞こえてくる。「芸能界にいるから、どうかと思ってたけど、なかなかできた嫁だよ」とか言われてみたい。
それから一人暮らしの盲点ですけど、夫に湿布を貼ってもらいたい。自分では背中に湿布を貼れないから、湿布を下に置いてその上に寝転がって貼ってるワケ。
だから「疲れた~。湿布貼って貼って!」と頼み、「ここか?」「そうそこ! 肩甲骨のとこ」とやってもらいたい!
細かいことだけど、ビンの固い蓋も開けてもらいたい。私は今まで一人で開け続けてきたし、開かなくて諦め続けてきた(笑い)。
洋服を買う時もそうですよ。「かわいい!」と思った服でも背中側にとんでもなく細かいホックや小さいボタンが付いていると「買いたいけど、ごめんなさい~。一人じゃ着れないから」と断ることが何回もありましたもん。
結婚にはこだわらなくても、やりたいことはまず人生のパートナーとなる人を見つけること。さらに豪華客船でプロポーズされたら最高ですね。
仕事での死ぬまでの目標は舞台で自分の代表作をつくること。いい作品を見つけたので、それを具体化するため、頑張ります。これは大きい仕事だから、恋にエネルギーが行かないんですよ。恋は妄想している時が一番楽しい。仕事の方が達成できる現実的な夢かな。
(聞き手=松野大介)
▽久本雅美(ひさもと・まさみ) 1958年7月、大阪市出身。劇団のWAHAHA本舗で人気になり、ブレーク後、舞台、テレビで活躍を続ける。