吉永小百合ら“モノ言う”俳優陣も賛同「日本版CNC設立を求める会」で国内映画界は変われるか
日本の映画業界の環境改善と持続可能にすることを目指す「日本版CNC設立を求める会」が14日、都内で記者会見を行い、映画監督の是枝裕和氏(60)、西川美和氏(47)らが登壇した。
是枝氏は「2019年から映画をめぐる環境を変えていくべくリモートを中心に会議を進めてきました。少しでも映画界を労働環境として改善できたら。どう衰退を食い止めるか、次の世代の可能性を狭めずにパスを渡すことを考えている」そうで、諸外国のように興行収入などを財源に製作現場に還元するサイクルや労働環境の改善などを日本に合わせた形で構築することを目指す。
■長時間・低賃金労働が常態化
日本映画界はコロナ禍でミニシアターが閉鎖の危機に追いやられた際には、映画ファンたちのクラウドファンディングで持ち直したものの、肝心の映画業界は傍観。映画に関わる人材の75%がフリーランスで年収300万円を下回り、長時間・低賃金労働が常態化。また映画監督や俳優の性被害など問題が山積するにもかかわらず手をこまねいてきた。賛同者として登壇した白石和彌監督(47)も「このように有志が意見しなきゃいけないことが困窮した状況を示している。2019年に2600億円の興行収入を記録した映連さん(日本映画製作者連盟)にリーダーとして動いて欲しい」とコメント。性被害問題も労働環境改善の一環として取り組み、3月にはあらゆる性被害に反対する声明も発表。賛同者には、吉永小百合(77)、役所広司(66)、小泉今日子(56)、斎藤工(40)など“モノ言う”俳優陣も名を連ねている。