ピンク・レディーが駆けた4年7カ月 稼いだ500億円は闇へ、衝撃の紅白辞退、全米進出の賭け
駆け抜けた4年7カ月はピンク・レディーにとって何だったのだろう。国民的アイドルの輝かしい栄光の裏側で、稼ぎ出した巨額マネーはアッという間に闇に消えていった……。
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ミー(根本美鶴代、現・未唯mie)とケイ(増田恵子)。ピンク・レディーを28回にわたって日刊ゲンダイで連載したのは2010年のこと。デビューから35年目。5度目の再結成とアルバム「INNOVATION」発売に合わせ、35年を振り返ってもらう企画だった。
2人は超多忙だった年月をこう振り返った。
「(移動は)車じゃ間に合わないから衣装の上に洋服を羽織ったまま、車を乗り捨て地下鉄で移動した」
「忙しくてコンサート会場からテレビ局までヘリコプターで移動した」
「車から楽屋までの間に5件の取材が入っている状況が普通にありましたね。歩きながら質問に答えて、途中でちょっと立ち止まって1、2分で写真撮影。それが終わるともうすぐ次の取材」
睡眠時間は1日3時間ならいい方、時には1時間の仮眠しか取れない超過密スケジュールをこなす日々だった。
2人がスター街道を突っ走る中で、転がり込むマネーも巨額になった。「ペッパー警部」から「UFO」「サウスポー」と、次々にミリオンセラーを記録するレコードの売り上げ、コンサートやグッズの収入……。もっとも、寝る間もない2人にはお金のことを考える余裕もなかった。
ピンク・レディーが1976年から81年にかけて稼ぎ出したマネーは350億円とも500億円ともいわれた。そのお金はいったい、どこに消えてしまったのか。
裏方でピンク・レディーを動かした対照的な2人のキーマンがいる。