高橋幸宏さんは多彩で多才の人 音楽、映画、ファッションに通じた「人生の達人」の足跡
小5でドラムを叩き、高2でスタジオミュージシャンに。テクノバンド「YMО」などで活躍したミュージシャンの故・高橋幸宏さんは映画、ファッションにも通じ、俳優やデザイナーの顔もあった。
まずは映画。「YMОの『東風』『中国女』『マッド・ピエロ』はゴダール3部作と呼ばれていますが、あれは高橋さんがゴダールのファンで、だからゴダール映画のタイトルから曲名がつけられたそうです。『男と女』もお気に入りで、公開時はまだ中3ながら、劇場で18回も見たのだとか。その公開から53年後に製作された続編『男と女 人生最良の日々』では、日本公開にあわせたイベントに出演していました」
そう宣伝プロデューサーは振り返る。
フランス映画「個人教授」(1968年)が公開されると、主演俳優ルノー・ヴェルレーのファッションに憧れて、フレンチアイビーで決めた。立教高校時代はMr.VANの白シャツにマドモアゼル・ノンノンのコーデュロイのパンツをあわせ、リトルホンダで登校していたという。YMО時代からブランド「Bricks」「Bricks Mono」を立ち上げ、ファッションデザイナーでもあったセンスも早熟であったのだ。