小倉一郎さん「がん」が肺、胸骨、脳の4カ所に…大病を機に、やりたい3つのことすぐ行動に
■童謡作家の活動
やりたいことの2番目は童謡作家としての活動に力を入れること。秋山啓之介の名で中学生の頃からドラマの劇中歌を作ったり、「みんなのうた」(NHK)で発表したりしてきました。「東京都中学校音楽創作コンクール」の課題詞を書くのは今年で10年目。私の書く課題詞に中学生が曲をつけるのですが、しまなぎさという作詞家の先生が「10作になったら詩集にまとめたらいいわね」と言ってくださった。これからも書き続け、きれいな詩集が作れたらいいなと思っています。
■放浪の俳人、井上井月の映画を撮る
もう一つ大きな夢は映画を撮ること。台本は出来上がっていて、井上井月という幕末から明治にかけて実在した、長岡出身の放浪の俳人の人生ドラマを撮りたい。
井月に興味を持ったのは20年ほど前。故郷・長岡を捨て長野県伊那市を放浪した人です。
僕の飲み友だちの元伊那市長が「井月さん」という小冊子を持ってきて「こんな人がいるんだけど映画にならない?」と。最初は「元侍が伊那をうろうろして俳句を教えてただけなんて映画にならないよ」と答えました。ところが、だんだん気になって「元々侍なのになぜやめちゃったのか」「なぜ故郷を捨てたのか」とかね。