ガーシー容疑者の帰国逮捕で日本の警察がUAEに忖度?「国外退去」経緯を明かさない裏事情
あまりにも急転直下の「国外退去処分」だった。
動画投稿サイトで芸能人らを脅迫したとして元参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)が4日、滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)から航空機で帰国後、到着した成田空港内の一室で逮捕された。
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事態が動いたのは当日の早朝だった。UAE側から日本の警察当局に急きょ、「間もなくヒガシタニを飛行機に乗せる」との連絡が入り、あまりの突然の知らせに警視庁は大慌てだったという。
「警視庁は帰国の経緯について、『UAE当局が措置を講じた結果で、自主的な帰国ではない』と説明していますが、一貫して『相手国との関係があるので、それ以上は控える』と明言を避けています。特殊詐欺グループの身柄引き渡しを求め、フィリピンやカンボジアまで捜査員を派遣して機内で逮捕したのとは、明らかに事情が異なります」(捜査事情通)
UAEは税制上の優遇措置をはじめ、資金力のある外国人に対する寛容な移民政策を推進し、人口の約9割が外国人だ。そのため、外国の政治家が亡命して避難生活を送ったり、犯罪者の逃亡先になるケースもある。
日本の警察は今年4月、ICPOにガーシー容疑者の国際手配を要請。当初は所在や行動に関する情報提供を求めていたが、日本とUAEの間に犯罪人引き渡し条約は結ばれておらず、身柄の引き渡しが行われるかどうかはUAE次第だった。そこで5月下旬、幹部を含む警察庁と警視庁の捜査員を現地に派遣。捜査当局と協議を繰り返し、ガーシー容疑者の国際手配は身柄拘束を求める内容に切り替わった。