ガーシー容疑者の帰国逮捕で日本の警察がUAEに忖度?「国外退去」経緯を明かさない裏事情

公開日: 更新日:

 あまりにも急転直下の「国外退去処分」だった。

 動画投稿サイトで芸能人らを脅迫したとして元参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)が4日、滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)から航空機で帰国後、到着した成田空港内の一室で逮捕された。

【写真】この記事の関連写真を見る(14枚)

 事態が動いたのは当日の早朝だった。UAE側から日本の警察当局に急きょ、「間もなくヒガシタニを飛行機に乗せる」との連絡が入り、あまりの突然の知らせに警視庁は大慌てだったという。

「警視庁は帰国の経緯について、『UAE当局が措置を講じた結果で、自主的な帰国ではない』と説明していますが、一貫して『相手国との関係があるので、それ以上は控える』と明言を避けています。特殊詐欺グループの身柄引き渡しを求め、フィリピンやカンボジアまで捜査員を派遣して機内で逮捕したのとは、明らかに事情が異なります」(捜査事情通)

 UAEは税制上の優遇措置をはじめ、資金力のある外国人に対する寛容な移民政策を推進し、人口の約9割が外国人だ。そのため、外国の政治家が亡命して避難生活を送ったり、犯罪者の逃亡先になるケースもある。

 日本の警察は今年4月、ICPOにガーシー容疑者の国際手配を要請。当初は所在や行動に関する情報提供を求めていたが、日本とUAEの間に犯罪人引き渡し条約は結ばれておらず、身柄の引き渡しが行われるかどうかはUAE次第だった。そこで5月下旬、幹部を含む警察庁と警視庁の捜査員を現地に派遣。捜査当局と協議を繰り返し、ガーシー容疑者の国際手配は身柄拘束を求める内容に切り替わった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇