奈緒「あなして」は“視聴率無視”で正解…MEGUMIの振り切ったセリフもアクセントに
「地上波のリアタイ視聴自体が落ちている流れの中では仕方ないこと。このジャンルが好きな人にはしっかり届いていると思います」と、テレビコラムニストの亀井徳明氏はこう続ける。
「『昼顔』では1973年に金井克子さんが独特の振り付けで歌った『他人の関係』を一青窈さんのカバーで主題歌にしていました。今回は、77年の石川セリさん歌唱の楽曲を82年に高樹澪さんがカバーして大ヒットした『ダンスはうまく踊れない』を、稲葉浩志さんによるカバーで挿入歌に。昭和歌謡の“意味深”な歌詞を効果的にドラマにリンクさせるセンスはさすがです」
ネット上には《喫茶店での男女の行為が不快》《GP帯には不向き》《田中みな実の演技が鼻につく》なんて否定的な書き込み声がある一方で、《自分だったらどうするかとか、職場のあの人とあの人がこうだったらとか想像する》《登場人物のセリフや心の声を自分や周囲に当てはめて“あるある”と感じる》などと楽しんでいる声も多い。
「テレビ東京とかカンテレ制作のドラマもいい意味で振り切っていて、広いというよりは深い支持を得ています。『あなして』もそうで、たとえ嫌悪感を示す層がいても、その方が結果的に広い支持につながりますし、フジテレビの木曜劇場もそういう方向性を目指しているのかも」(前出の在京キー局関係者)