俳優・田中要次さんが愛猫語る「姉妹猫に顔をうずめる変態でありたい」
うちの猫たちは全員女である。クマコ10歳、チャイ9歳、サビ8歳の年子3匹に、末娘のグリ1歳。そして妻だから、私以外にうちに男はいない。男は私一人でたくさんなのだ。
4姉妹猫と妻に囲まれ、ハーレム状態で私がデレデレしているだけかというと、現実はそう甘くない。猫のトイレ掃除は私の役目だし(ウンチのしみひとつ残さず完璧に奇麗にできるのは私以外にない)、「猫が吐いてるよ」と妻が言えばすぐに処理に向かうのも私だ。
私は猫歴トータル45年ぐらいにもなるが、妻も昔から猫と暮らしていた。そもそも私たちが結婚したのは、交際中に泊まっても翌朝は飼っていた猫タマの面倒をみるために帰らなければいけない彼女を送迎するのが面倒になったからでもある。それに深夜、彼女と私が布団で眠っていると、他人にはなれないタマが潜り込んできたのも要因のひとつだ。「2人の関係を認めてやるよ」という意思の表れのようで、彼女も驚いていた。
私が結構きちょうめんに猫と接するのに対し、妻はスパルタである。タマの次にスズという猫を迎えたとき、威嚇をし続けるタマの態度に激高した彼女は、「どうして仲よくできないの!」と、2匹を浴室に一晩閉じ込めた。翌日、不思議なことにタマの威嚇は消えていた。こんな荒療治は逆効果になることもあるのだが、彼女のスパルタには特別な力があるらしい。