中村玉緒は「パチンコと勝新太郎はやめられません」と豪快に宣言した
中村玉緒さんと初めてお会い、いえ“遭遇”したのは、40年近く前のこと。私がまだ駆け出しの頃、毎日放送のトイレの前で出会った看護師(当時は看護婦)さんが笑顔で頭を下げ、挨拶されました。反射的に「おはようございます」と答えて顔を見返すと“看護服に身を包んだ中村玉緒さん”だったのです。「テレビ局に来るとホンマに女優さんと会うこともあるんや」と感激。男女のトイレに分かれて入り、出てくるのも同じタイミングだったので「失礼します」とお声掛けすると「お疲れさまです。失礼します~」と優しく上品な京都弁のイントネーションで答えて笑顔で去って行かれました。大女優なのに腰の低い玉緒さんといつか一緒に仕事ができる日が来るといいなと漠然と思ったものです。
そして二十数年後、「トミーズのはらぺこ亭」(関西テレビ)にゲストで来ていただきました。楽屋で初めてお目にかかった日のことをお話しすると「いや~そんなことがありましたん!? ご縁どすな。うち(私)他のことはあきませんけど、挨拶だけはちゃんとしてますねん! 他のこともちゃんとせえちゅうねん! ガハハハッ」と豪快に笑われて本番へ。