木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり
そもそも、これまでも木村のドラマはウソっぽかった。「風間公親-教場0-」では新人刑事を育てる刑事指導官という役だったが、刑事指導官は各警察署を巡回して組織運用や捜査方針のアドバイスをしたり、警察本部への連絡を管理するのが職務で、刑事の教育係ではない。階級も警視とエライ。風間の階級は警部補という下っ端のほうで、同僚刑事に「交番勤務に戻ってもらう」などと人事権限を持っているかのような暴言を吐いたら、風間こそ処分を受ける。
■例の“予定調和”がネックに
「HERO」でも、ジーンズ姿で現場捜査に出かける型破りな検察官はいいとしても、秋霜烈日の検察官記章(バッジ)を突き付けて、平気で職務質問をしたり、建物に立ち入ったりする。検察官にも捜査権はあるが、こうした“実力行為”は警察官の職務で、検察官には許されていない。
なぜ木村のドラマはウソっぽいか。ドラマ制作会社のプロデューサーは「キムタクを見せるのが最優先で、ドラマの設定やストーリーは二の次だからですよ」と苦笑する。「途中に挫折や失敗、裏切りなどの波乱がちりばめられていても、最後はキムタクがカッコよくキメるという予定調和なんですよね。だから、いつも同じような展開だし、何をやってもキムタクになっちゃう」