「ブラックペアン」天城雪彦vs「ドクターX」大門未知子…どっちが手術がうまい?
「ディアブル(悪魔)」のメスと「失敗しない私」のメスと、外科医としての腕はどっちが上なのか。TBS系ドラマ「ブラックペアン2」の心臓外科医・天城雪彦(二宮和也)は、世界で自分にしかできないと豪語するダイレクトアナストモーシス(直接吻合法)手術で狭心症や心筋梗塞の重病患者を救ってきた。
心臓に酸素やエネルギーを送る冠状動脈が細くなったり詰まったりすると、疾患部分を迂回するバイパスを作るのが一般的な手術だが、天城は詰まっている箇所を切り取って、別のところから持ってきた血管でつなぐ。ただ、血管は2~4ミリと非常に細く(つまようじくらい)、縫合する糸は髪の毛より細く切れやすい。これを顕微鏡や拡大鏡で見ながら、それも心臓を動かしながらごく短時間で行わなければならない。天城はこの超難手術で成功率100%なのだが、患者がある“賭け”に勝たないと執刀を引き受けず、自分でも「僕は(運を弄ぶ)悪魔だよ」とうそぶく。
「心臓でダイレクトアナストモーシスという手術は、実際にこれまで何例かありますが、結果ははかばかしくなく、やってみようという医者は今はまずいないでしょう。ドラマの天城センセイはこれを常に完璧にこなすのですから、たしかに世界トップの心臓外科医ということになります」(医療ジャーナリスト)