「トドみたい」発言で炎上の和田アキ子はナゼ"ご意見番の大御所"に上り詰めた? 本業は歌手なのに…
和田アキ子(74)以外が発していたら、果たしてこれほどまでに叩かれていただろうか。
「トドみたいなのが横たわっているみたいな。かわいいな」
8月11日放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)での和田の発言がネット上で波紋を呼んでいる。番組ではパリ五輪の女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手(26)を特集。競技場でうつ伏せになりながらカステラを食べている彼女の映像を見て、和田はそう言った。
「"和田アキ子だから叩かれた"という面は大きいと思います。番組でアッコさんは北口榛花選手のファンで、ドキュメンタリーを見て泣いたと言っていましたし、『トドみたい』の後に『かわいいな』と漏らしている。トドをどう思うかは人それぞれですし、かわいらしさの例えとして使ったのでしょう。番組をちゃんと見ていれば、そこまで違和感を抱くような発言ではなかった。ネットからの情報だけで叩いている人が大半ではないでしょうか」(芸能ライター)
昨今の芸能人はテレビの視聴者ではなく、ネット記事の読者に気を遣わなければいけない状態になっている。特に、和田の言動はSNS上で標的にされやすい。ベテランの芸能記者が話す。
「7年前くらいからスポーツ紙のサイトなどが『和田アキ子の発言はアクセスを稼げる』と判断し、『アッコにおまかせ!』や『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)などをチェックし、発言をそのまま載せるような記事を出し始めました。ニワトリが先か、卵が先かわかりませんが、今ではネットやSNSで意見を言いたがるような人の需要に応えるようにコタツ記事が量産されています。和田さんもネットで取り上げられていることを知らないはずはないので、昔と比べて発言がおとなしくなってきたようには感じます」
今回は、かわいらしさの形容で使った「トド」という表現が叩かれた。どうして和田アキ子の発言はネットでバッシングに遭うのか。
■その年のヒット曲がないのにNHK紅白歌合戦に例年出場、トリを務めたことも
「長年、"芸能界のご意見番"として大御所扱いをされてきましたが、なぜその地位を築けたのか不明に思われているからでしょう。確かに、歌手として物凄い実績があるかといえば、そうとは言いづらい。1968年に歌手デビューして以降、純粋なソロ曲でのオリコントップテン入りは1971年までに2曲あるだけです。2005年にm-flo、2018年にBOYS AND MEN研究生とコラボレーションした曲で10位以内になってはいますが……」(前出のベテランの芸能記者)
数字だけを見ると、代表曲の売り上げも芳しくはない。1972年の日本レコード大賞最優秀歌唱賞に輝いた『あの鐘を鳴らすのはあなた』は、オリコン最高53位で4.1万枚と売り上げ自体は低かった。「あの頃はー!」の歌い出しでよくモノマネもされる『古い日記』は1974年に発売され、オリコン最高44位で5.4万枚に終わっている。
「和田さんは音楽活動を欠かさず、毎年シングルを発売してきました。そして、今でもホールコンサートツアーを行えるほどのファンがいる。立派な歌手なのは間違いありません。ただ、やたらと周りから持ち上げられているようにネット民は感じるのでしょう。"リズム&ブルースの女王"と呼ばれ、その年のヒット曲がないのにNHK紅白歌合戦に毎年出場していたし、トリを務めたこともあった。その違和感を長年持ち続けられてきたのでしょう」(前出のベテラン芸能記者)