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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「極悪女王」に納得!配信が地上波より段違いで面白いワケ 制作費やギャラ、俳優の士気も雲泥の差

公開日: 更新日:

 Netflixドラマ「極悪女王」が話題だ。その前は綾野剛豊川悦司の「地面師たち」、その前は相撲界を描いた「サンクチュアリ 聖域」……というように、話題になるドラマはネトフリ、つまり配信ばかり。エミー賞を総なめにした「SHOGUN 将軍」もディズニープラスの独占配信だ。

 もちろんこれらに対抗しようと日本のテレビドラマも頑張ってはいるのだが、いかんせんスケールが違い過ぎる。

 そういえば、「地面師たち」にチンピラ役で出演したお笑いコンビ・マテンロウのアントニーが「僕レベルでこんなにもらえるんだ」と話していた。中間搾取されても「こんなに!」と驚く額なのだ。「極悪女王」の企画・脚本・プロデュースを務めた鈴木おさむが「制作期間は2年、脚本料は地上波の5倍」と語っていたとか。

 一方、テレビドラマの現場は、最近もある女優が「ロケ弁のクオリティーが下がっている」とこぼしているとニュースになっていた。制作費を切り詰め、そのしわ寄せで演者の士気も下がる。俳優がどちらを選ぶかは分かり切っている。

 おまけにコンプラか何か知らないが、しくじった人たちを排除しがちなテレビとは違い、いい俳優はちゃんと使う。「地面師たち」のピエール瀧しかり、「極悪女王」の唐田えりかしかり。

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