紅白歌合戦を見限った旧ジャニーズ事務所の思惑…2年連続「出演者ゼロ」、NHKとの関係悪化し“固辞”
大みそかに放送される「NHK紅白歌合戦」にSTARTO ENTERTAINMENT(スタート社=旧ジャニーズ事務所)の所属アーティストが出演しない方向であることが報じられ、話題となっている。
1979年(第30回)以来続いていた旧ジャニーズ事務所のタレントが44年ぶりに出場が見送られた昨年に続き、これで2年連続で「出場ゼロ」となりそうだ。
報道によれば、NHKは複数のアーティストにオファーを出していたがスタート社がタレントやスタッフらと協議した結果、出場には至らなかったというから、スタート社側が出演を固辞した格好だ。
旧ジャニーズ事務所のタレントの起用をめぐっては、NHKは、創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害が問題視された昨年9月、同社の新規起用を行わない方針を発表。関連番組も打ち切りとなっていた。今年に入り、民放各局の起用復活が進む中でも、NHKは起用に慎重な姿勢を崩さなかった。
しかし先月16日、NHKの稲葉会長は、被害者補償問題と再発防止対策を評価したとして「本日をもって制作現場の判断で、契約再開が可能といたします」と表明していた。
「会見では『紅白歌合戦の制作に向けて判断したわけではない』と答えていますが、これが紅白のオファーの布石だったことは明らかです」(キー局関係者)
一方、その4日後の20日に放送されたNHKスペシャル「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」で、NHKと旧ジャニーズ事務所との癒着が性加害の温床となっていたことを再検証。この番組が両者の関係悪化を加速させ、今回の出演辞退につながっているという見方は強い。