韓国のダンス音楽に席巻され低迷するエンタメ界…日本が誇る「歌唱力あるソロ歌手」が起爆剤になる
「マイク1本で勝負できる歌手になりたい」
デビュー25周年を迎えた倖田來未(42)がスポーツ報知のインタビューで語った言葉である。言い換えれば歌唱で魅了する歌手を目指すと解釈できる。
歌手の理想とされる姿だが、昭和歌謡では当たり前のことだった。歌番組の特番を見れば、演歌はもちろん女性アイドルもJ-POPもソロ歌手が主流。沢田研二も中森明菜も、楽曲によって衣装・フリは変わってもメインは歌で魅了。数多くのヒット曲が生まれた。その後ダンスミュージックが主流になり、ソロ歌手は歌以外のプラスアルファが求められた。
倖田は全米デビュー後、逆輸入で日本でも始動したが思うように売れず、下積みを経て路線変更した。肌を露出した衣装、腰をシェークするダンスを取り入れ、「エロかっこいい」と呼ばれブレーク。「くぅちゃん」の愛称で女性からも支持された。「エロかっこいい」が倖田の代名詞になったことで、常に歌とエロがセットになった。
29歳で結婚した倖田もすでに1児のママ。エロを封印する時期に来ている。
「ママ歌手の森高千里は55歳になった今も舞台ではミニ。往年のファンは歌だけでなくミニも求める。倖田の意気込みは買えるが、エロを抑えて今まで通り観客を呼べるかは未知数」(音楽関係者)
倖田が「マイク1本」にこだわる背景に近年のソロ歌手の活躍があると思う。
今年の「紅白」の特別枠で新たに出演が決まった玉置浩二と米津玄師。2人とも余計な演出の一切ない正統派のソロ歌手だ。