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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

TBS「御上先生」から目が離せない!熱血系でもヤンキー系でもない、異色の社会派ヒーローもの

公開日: 更新日:

 武田鉄矢「3年B組金八先生」、山下真司「スクール☆ウォーズ」、反町隆史「GTO」、仲間由紀恵「ごくせん」などなど風変わりな教師が主人公の学園ドラマ。そんな歴代学園ドラマを見て教師になりたい、と思った人も多いことだろう。

 だが、現実の教育現場はそんなに甘くない。過酷な労働環境にモンスターペアレンツと化する保護者や、PTAの対応などに疲弊。夢破れて心も病み、辞職する教師も多いと聞く。もはや教師は聖職でも憧れの職業でもなく、なりたい人も少なくなり、人材は常に不足しているとか。

 だからか、最近はひきこもり、家庭格差など教育現場が抱える問題や闇の部分ばかりがクローズアップされる。それならいっそ賀来賢人主演「今日から俺は‼」や間宮祥太朗主演「ナンバMG5」の笑えて泣けるヤンキー系がスカッとするが、そうもいかない。

 TBS系日曜劇場「御上先生」も、そんな闇系の学園ドラマだ。学校が舞台だが、教育現場や官僚の闇に立ち向かう社会派ヒーローものだ。

 脚本は映画「新聞記者」の詩森ろば(高石明彦、藤井道人と共作)。元々は演劇畑の人で、これまでに手掛けたテレビドラマは「群青領域」「この花咲くや」2本と寡作だが、社会問題への斬り込みは鋭い。主演の松坂桃李は「新聞記者」で第43回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。脚本と主演の相性も良い。

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