声優・神谷明さんは語った「そのキャラクターになりきって演じきって命を与えないと」
初めてお会いしたのは1998年の元旦。お笑い特番のクイズコーナーで出題者として大阪に来ていただいた時でした。「声優さん」ということしか知らず、調べてみると、高校時代に夢中になって見ていた「ドカベン」の里中智、「シティーハンター」の冴羽獠。「名探偵コナン」の毛利小五郎、「北斗の拳」のケンシロウ、そして子供たちに大人気のキン肉マンなどなど、そうそうたる役柄をこなしていらっしゃるのを知ってびっくり!
会議室にひとり座っておられた、メガネの男性が、スッと立ち上がり、とにかく“いい声”で名刺をくださいました。「漫才作家」と書かれた名刺をお渡しすると「すごいな? 漫才を書かれてらっしゃるんですか!」「なかなか面白いものが書けませんが、演者さんに助けていただいています」「共同作業はそれでいいんじゃないですか。補い補われですから。今日の出題文もよくキャラクターの特徴をつかんでくださってるなぁと感心してたんですよ。そうか漫才を書いてらっしゃるんだ、なるほどね」と思わぬお褒めの言葉をいただき恐縮しきりでした。
打ち合わせが終わり、また会議室で神谷さんと2人になり、声優さんの仕事について質問しました。