R-1グランプリ準優勝ハギノリザードマン「大阪では家賃滞納で部屋のカギを替えられ、追い出されそうに…」
R-1はバッファロー吾郎Aさんのアドバイスが効いた
──そして今年、40歳でR-1に出て決勝まで行った。
本番中は「賞レースの決勝に来たなあ」と感慨深かったですね。キングオブコント優勝コンビのバッファロー吾郎AさんはR-1で決勝にも行かれた先輩で仲良くさせてもらっているので、3日前に会ってアドバイスをもらったんです。
「決勝まで行けたら勝ちやから楽しんでやればいい」と。さらに「どういうふうに準備してる?」と聞かれて、僕が「いいイメージを持つようにしてます」と言うと、「1回悪いイメージも想定しておいた方がいい」と言われまして。「もしダメだった時(ウケなくて得点が悪かった時)に、メンタルがグラグラになるから」と。
その通りにマイナスの時のこともイメージしてネタに臨んだので、ファーストステージで高得点が出た時はメチャうれしかったです。暫定1位になり、「俺の優勝あるかも」と思いました(笑)。でも、友田オレくんが大ウケしてさらに高得点。「これは友田くんの流れや」と心が折れかけてしまったんです。
まさにこの時に、「悪いイメージを想定しておく」というアドバイスが生きました。ドーンとウケてから違う芸人がもっとウケて沈むことも想定し、メンタルトレーニングしておいたので、「あかん。もう1本ネタやるんや」とモチベーションを締め直せた。賞レースは感情をメチャクチャ振り回されますからね。
──セカンドステージと準優勝については。
2本目はリハで失敗もあったんですけど、本番では1つもミスなくうまくいけた。だから、友田くんが優勝した時に悔しさはある一方で「俺、よく頑張ったな」と思えました。優勝していないのに、お祝いのラインやDMが数百件きてうれしかったし、ハリウッドザコシショウさんとバカリズムさんが票を入れてくれたことを喜ぶラインが多かったですね。仕事が増えているのも驚いています。
──今後の目標は。
今年からですが、「ベルナルド」という新しいコンビを組んでいます。だからピンと同時にコンビでも頑張って「M-1」も目指したい。よろしくです。
(聞き手=松野大介)
▽萩原秀一(はぎはら・しゅういち) 1984年4月、岡山県出身。2003年から芸人活動。23年に第6回ザ・細かすぎて伝わらないモノマネで優勝。YouTube「ハギノリザードマンのハーシーハーシー」配信中。