借金を抱える小林旭を支えた内助の功 青山京子
<1997年11月>
三島由紀夫原作、54年公開の映画「潮騒」で脚光を浴び、60年代にかけて多くの映画に出演、日本映画黄金時代を支えた青山京子。67年11月、31歳で3歳年下の“マイトガイ”小林旭と結婚して芸能界をアッサリ引退した。
当時、小林は事業の不調から多額の借金を背負い、人気も低迷していたが、青山は小林を支え、献身的にカムバックをサポートした。
2人は幼少時に一度出会っている。青山の叔父が開業する歯医者に小学生の小林が通っていたことから、青山は小林を覚えていた。しかし、その後はお互い俳優の道に進んだことも知らないまま。小林がマイトガイで売り出した時に、「あの時の子ども」と教えられてようやく思い出すほどだった。その後、小林は美空ひばりと事実婚。青山も特に小林を意識することはなかった。
ところが、64年6月に小林がひばりとの事実婚を解消する。66年夏、ボウリング場で江利チエミが青山を小林に紹介し、2人がペアを組んだことから急速に接近、交際が始まった。小林は「こういう女はそばにいて安心感を与えてくれるだろうし、支えにもなってくれる」と思ったという。男女関係になる前に「結婚」の文字が浮かんだ小林は交際スタート間もなくプロポーズ。1年4カ月後の67年11月21日、麻布鳥居坂教会で結婚式を挙げた。