セイントフォー 事務所とレコード会社が対立して2年で解散
<1987年1月>
各メンバーがイメージカラーのレオタードに身を包み、歌の合間にバック転や側宙などのアクロバット技を繰り出し話題を呼んだ異色のアイドルグループといえば、セイントフォー。人気絶頂から2年足らずで解散に追い込まれ、アッという間に消えてしまった。
メンバーの選抜は82年に、全国の少女に送られた「あなたもスターになりませんか」というダイレクトメールから始まった。約3万人が応募。合格者は養成所に入り、オーディションで岩間沙織(デビュー時20歳)、濱田範子(同19歳)、鈴木幸恵(同18歳)、板谷祐三子(同16歳)の4人が選ばれた。
しかし、デビューはそれから2年後。しばらくは歌そっちのけで宙返りのレッスンが続いた。これにはメンバーが「ダマされてる!」と思ったこともあったという。
満を持してのデビューは84年。ハードなトレーニングに耐えてデビューする4人組を描いた映画「ザ・オーディション」(新城卓監督、東宝東和配給)が11月に封切られ、同時期に主題歌「不思議TOKYOシンデレラ」もリリース。イメージキャラクターを務めるフォード・レーザーからはセイントフォー特別仕様車も発売された。この他、CM制作などを含めたデビューの関連費用は40億円ともいわれた。