初めてのオリジナル作品はダウンタウンのシャワーシーン
野田義治の回想。
「最初にパワースポーツで撮った芸能人イメージビデオは、村西のとっつぁんからのオファーで、“大阪にいまダウンタウンというすごく有名な若手漫才師がいる。これ撮ってきてほしい”って言われたんですよ」
ところが村西とおるによると――。
「ダウンタウン? あれはおれからじゃなくて野田からですよ。だっておれは男なんかに興味ないんだから、AVもパワースポーツも女! ダウンタウンは吉本興業が東京進出するんで、赤坂に事務所をオープンさせた。それに野田ちゃんが力を貸した。ダウンタウンを売り出すのに箔を付けたい、それがプロモーションビデオだったというわけ。帽子かぶってシティーボーイ風に撮ったりしてね」
日比野正明の回想。
「ダウンタウン、最初に撮りましたよ。あれは野田さんが言ってきたんですよ。だって僕ら、毎日毎日AVばっか撮ってて、テレビなんてまったく見なかったから、ダウンタウンなんて1ミリも知らなかった。まだ東京進出も『ひょうきん族』だけでキー局には出ていなかった。大阪では人気あるけど、東京ではまだ人気ない。マネジャーは大崎洋さん。いまの吉本興業の社長です」