著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

壇蜜、橋本マナミ以降のグラビア・写真集は「30代熟女系」人気へと進化した

公開日: 更新日:

 2018年に始まったタピオカブーム。街の至るところにあったタピオカ専門店は行列をなしていた。今では見つけるのも難しい。

 ブームは必ず終わり、自然淘汰される。今ブームにあるスイーツも同じ運命にあるが、すべてが消えるのではなく、進化、変化して少数精鋭で生き残る。典型的な例が回転寿司だ。飽和状態を経てラーメンからプリンまで出しファミリー層を取り込み新たな人気になった。

 芸能界もさまざまなブームが出ては消え、消えては生まれてきた。写真集ブームもそのひとつ。1980年代後半、グラドルにAV女優、女優や歌手も写真集を出した。定価3000円台でも男性諸氏が買い求めた。元制作者は、「90年のヘアヌード解禁直前というのもあって、ブームは最高潮。篠山紀信氏を筆頭に有名カメラマンで撮影地もハワイは当たり前。ロスやヨーロッパでの撮影は撮られる側のステータスでした。大型経費をかけても採算が取れた時代です」と回顧する。

 写真集ブームもやがて終焉するが、新たな形で残った。当たり前となったヘアヌードにも飽き、水着や下着といった昭和の“チラリズム”が復活。写真集を出す人も少数精鋭となり、歌謡界のように「ひとり勝ち」の時代に入っていた。

 厳選された女性の写真集が売れ筋で、その先駆者になったのが壇蜜だった。熟女の雰囲気を醸し出す新たな形のセミヌードは中年男性を魅了した。後を追うように現れたのが橋本マナミだった。すでに2人とも写真集を卒業。

 続いて女優に転身した白石麻衣乃木坂46時代に出版した2冊目の写真集が10万部を超す大ヒット。写真集の話題を独占した。いずれもグラビアの「申し子」のような存在だったが、今は休止状態だ。

ゴマキが田中みな実の強力ライバルに?

 別格としてグラビア界に君臨し続けていたのが熊田曜子だった。母親になってもプロポーションは変わらず。根強い人気を誇り、今年10月に39歳で39冊目の写真集を出したが、夫の暴力に妻の浮気と赤裸々な夫婦の暴露合戦を展開。すでに離婚裁判になっており、ダメージは必定。グラビア活動への影響も懸念されている。

 今のグラビア界の現状を「芸能界はある種の椅子取りゲーム。飽和状態では空席を見つけるのも大変だが、真空地帯に近いなら入り込む余地はある」と芸能関係者は見る。

 間隙を突くように現れたのが元TBSアナで女優の田中みな実だった。一昨年出版した写真集は50万部を超す爆発的なヒット。一躍、グラビア女王となった。歌手と違い写真集は続けて出せない。年単位の間隔が必要。若手タレントも出しているが、知名度の高さが物言う世界だ。狙いを定めるように元「モーニング娘。」の“ゴマキ”こと後藤真希が12月に10年ぶりとなる写真集を出した。ゴマキは14年に一般男性と結婚。2児の子育てもあって活動を自重していたが、昨年本格復帰。ライブ活動に合わせて発売した写真集は順調に売り上げを伸ばしている。田中のライバルとなる可能性も秘めるゴマキは田中よりも1つ年上の36歳。

 壇蜜以来、30代の熟女系のほうがグラビア人気は高い傾向にあるようだ。これもグラビアブームの進化系か。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  3. 3

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  4. 4

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

  5. 5

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  1. 6

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  2. 7

    フジテレビは中居正広で“緊急事態”に…清野菜名“月9”初主演作はNHKのノンフィクション番組が「渡りに船」になりそう

  3. 8

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  4. 9

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース