避難生活で多発 「たこつぼ型心筋症」は“幸せ過ぎ”で発症

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 喜びのあまり心筋症を患うなんて、まるで小説のようだと感じる人も多いと思いますが、実際にあるのです。

 そもそも、たこつぼ型心筋症の患者さんを調べてみると、カテコールアミンと呼ばれる副腎髄質ホルモン(代表的なものにアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンがある)が高値を示していることが分かっています。副腎髄質ホルモンは交感神経に支配されています。交感神経の緊張により、血中内にカテコールアミンが大量に放出されるのです。

 このカテコールアミンの過剰分泌が、微小血管や心筋の収縮を招き、心筋が“気絶”することによって「たこつぼ型心筋症」を発症させるともいわれているのです。

 ご存じのように、不安や極度の緊張によって分泌されるアドレナリン、ノルアドレナリンに対して、ドーパミンは幸福ホルモンと呼ばれ、達成感や幸せを感じた時に分泌されることが分かっています。これが過剰に分泌されることによる心筋症は他にも報告があるのです。

 もちろん、残りの465例は悲観的な出来事が発症の引き金になっています。要するに不幸にせよ喜びにせよ、「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということでしょうか?

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