従来薬と異なる作用機序 新薬登場でてんかん治療が変わる

公開日: 更新日:

■適切な診断・治療を受けられていない

 てんかんの治療は、薬の効き目が悪ければ追加や変更が検討される。しかし、これまでの抗てんかん薬は、治療開始後、最初の薬で発作が消失した率は47%、2番目の薬では13%、3番目の薬、または抗てんかん薬の多剤併用では4%。一方、薬で発作が消失しない人が37%と、4割弱いた。

「彼らにとって新薬は期待ができる。しかし、4割弱に十分な効果が見られないのは、薬の作用機序が合っていなかったからだけではありません。適切な診断、治療が受けられていなかった人もいると考えられます」

 大澤医師によれば、てんかん発作には、本来の発作に加えて「偽発作」もある。また、「発作=てんかん」ではなく、てんかんにはさまざまなタイプがあり、その中にも脳内の異常な波で2次的に起こっている発作もある。

 だから、さまざまな検査が必要なわけだが、そもそも、てんかんとは気づきにくい発作もある。「単純部分発作」と呼ばれるもので、まずは感覚器の異常が表れる。

「光が見える、目がかすむ、音・声・メロディーが聞こえる、不快なにおいがする、体の一部がちくちくする、しびれなどがあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…