従来薬と異なる作用機序 新薬登場でてんかん治療が変わる

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 発作による悲惨な事故の報道などから、偏見や誤解が多い「てんかん」。新薬が登場し、新たな治療の展開が期待されている。

 以下のうち、てんかんで正しい情報はどれか。わかるだろうか?

(1)発作で死んでしまうことがある
(2)こころの病気
(3)遺伝する
(4)発作中に舌を噛むので口の中にハンカチなどを入れるとよい
(5)発作が起きたら救急車を呼ぶ

 特に(3)~(5)は「イエス」と思っている人が多いが、実はすべて間違った情報だ。

「日本てんかん学会」理事長で、東京女子医大名誉教授の大澤眞木子医師は、「どの年齢でも起こるてんかんは、発作で死ぬことはまずなく、こころの病気でもありません。遺伝が原因のケースはごくわずかで、約5割は原因不明。発作中は口の中にものを入れる方が危険であり、ほとんどの発作は救急車を必要としません」と指摘する。

 7月に製造販売承認を取得した新薬(一般名ラコサミド)は、従来薬と違う作用機序を持つ。ほかの抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者に対し、従来薬との併用療法によって脳の一部が興奮して起こす部分発作を抑制する。

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