認知症だと思っていたら肝性脳症 その症状と検査法を知る

公開日: 更新日:

「肝性脳症は症状の程度によってⅠ度からⅣ度に分類されます。Ⅰ度の前段階が潜在性肝性脳症で、20%が半年以内に症状が進んだⅡ度へ移行するといわれています」

 Ⅱ度まで進むと「時間・場所がわからなくなる」「物の取り違え」「お金をまく、化粧品をゴミ箱に捨てるなどの異常行動」「眠りに陥りがちでうとうとしている」などの症状が顕著になる。交通事故や日常での転倒・転落につながりやすく、こうなる前に手を打つことが重要だ。

■通常の診察では見過ごされる

 潜在性も含め肝性脳症を調べる検査は、血液中のアンモニア濃度測定検査と行動で認知機能を測るテスト。後者はランダムに散らばった番号を1から順に線で結ぶ時間を測定するナンバーコネクションテストや、ブロックを見本と同じ組み方に並べるテストなどだ。

「ただし、これらは肝臓専門医が管理している状況では行われますが、現実には実施されずに肝性脳症が見落とされているケースも多い」

 肝硬変は前述の通り、慢性肝炎から徐々に進行して発症する。その原因はC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、アルコール。さらに近年は、肥満などアルコール以外の原因が関係して発症する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)も問題視されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」