便が出ないことも…雪道での“尻もち後遺症”を甘く見ない
降り続いた雪の影響で路面が凍結、各地で転倒する人が続出している。頭や膝を打ってうずくまればすぐに病院に行くだろうが、尻もちくらいだと、「転んじゃった」と照れ笑いでごまかすのではないか。しかし、雪道での尻もちを甘く見てはいけない。思わぬ後遺症で後々苦しむことになりかねない。
尻もちをついてお尻の痛みが3日以上続くという人は骨盤周囲の骨折やひび、ズレなどの異変が起きている可能性がある。
「みずい整形外科」(東京・目黒区)の水井睦院長が言う。
「尻もちで一番影響を受けるのは骨盤の中心にある仙骨、その下にある尾骨、仙骨の左右に位置する寛骨(腸骨・座骨・恥骨)などです。いずれも転倒による衝撃で強い痛みが表れます。高齢者は骨にひびが入ったり、折れることも多く、激しい痛みで歩くこともできなくなり、寝たきりになる可能性があります」
なかには仙骨の粉砕骨折により、骨の破片がその真後ろにある腸に突き刺さって腸を傷つけ、腸障害を起こすこともある。
尻もちをついて尾てい骨を折る人も多いがときに後遺症に悩まされる原因となる。