山菜採りや潮干狩りの季節ゆえ 春の食中毒はこんなに怖い
「スイセンの葉をニラと間違えて卵と一緒に調理するなどして病院に運ばれる人がいます。スイセンを食べると30分以内に悪心、冷や汗、頭痛、嘔吐といった食中毒症状が出ます。球根をタマネギと間違えて味噌汁の具に使い、中毒症状に襲われた家族もいます」
バイケイソウやコバイケイソウは山菜採りで人気のオオバギボウシやギョウジャニンニクと間違えられやすい。
猛毒のトリカブトも食用のモミジガサなどと間違えて食べてしまい一命を落とすケースも報告されている。
「素人が食べられるものとそうでないものを区別するのは難しい。山菜は自分で採ったり露店で買うのではなく、確かなお店で買いましょう」 家庭菜園をしている人はジャガイモによる食中毒にも注意した方がいい。
「ジャガイモの芽や皮には天然毒素であるソラニンやチャコニンが含まれています。とくに学校や家庭菜園などで育てた小さく未熟なジャガイモには多く含まれています」
フグによる食中毒の7割以上は家庭内で起きている。魚を釣ったからといって知らない魚は食べないこと。実際、フグ以外にも有毒魚はたくさんあってアオブダイはそのひとつ。西日本で釣れる魚で、環境により毒性化することが知られている。6年前には長崎県内で釣ったアオブダイを自宅で調理した70代の男性が死亡、一緒に食べた妻や息子が腰痛などの体調不良を訴える事件が起きた。