メスを入れるのが嫌だった 村上弘明さん大腸がん振り返る
まあ、そのおかげでがんかもしれないポリープが見つかったのですが、医師に「もしもがんだとしたら内視鏡でのポリープ切除は飛び散る可能性があるので、念のため腹腔鏡手術で大腸の一部を切った方がいい」とのことでした。
そこで最初にお話ししたカミサンの一言があって、結局、大腸を切除しました。
手術は約1時間。全身麻酔で、目覚めたのは4時間後でした。口に管が入っていましたが、目覚めの感想は「あー、よく寝た」というスッキリ感。実はボク、「睡眠時無呼吸症候群」なんです。だからあの爽やかな目覚めは本当に久しいという感じでした。
ただ、他人に自分の体をすべて委ねる経験は初めてだったので、入院中は看護師さんが近寄るたびに「この人の人格は大丈夫なんだろうか……」と心配でした。だって、“看護師や医者が犯人だった”なんてことがドラマでよくあるでしょ? おちおち寝ていられませんでした(笑い)。
■やりたいと思ったことはすぐに実行した方がいい
病気から学んだのは、東日本大震災でも感じたことですが、当たり前の日常が、本当は幸せだということ。