ストレスフルでもうつ病にならない人は腸内環境に理由あり

公開日: 更新日:

「腸内細菌には良い菌もいれば悪い菌もいる。また、良い菌でも環境によっては真逆の働きをする可能性があると考えている。つまり、この研究から考えられるのは、どの腸内細菌がいるかいないかより、腸内環境のバランスの方が重要なのではないかということです」

 実は、前出のラクトバチルスという乳酸菌の一種は、整腸作用や免疫調節作用などを持つ“良い菌”として知られる。しかし、ネズミにストレスを与えた研究では、うつ様行動を示したネズミの腸で増えていた。

 また、ネズミに電気けいれんショックを与えると、やはりうつになるネズミとならないネズミがいるが、うつになる方では乳酸菌が増加。腸内細菌のバランスの崩れがうつ病と関係していることは推測できる。

 脳と腸は密接な関係、すなわち、「脳腸相関」が重要であると思われる。

「腸内環境を整えれば病気予防になると言えるでしょう。腸内環境は不規則な食事睡眠不足、お酒の取り過ぎ、ストレスフルな環境などでバランスが崩れる。それらをひとつでも排除することが、レジリエンス(回復力・復元力)のある体づくりにつながります」

 できることから始めよう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし