肝臓<上>水と交互に飲み1週間に2日の休肝日を設けたい
また、肝臓に大きな負担をかける生活習慣といえば、誰もが真っ先に思い浮かべる「酒の飲み過ぎ」。アルコールを分解するときにできる毒性のあるアセトアルデヒドや、アルコールそのものが肝臓を傷つけるのだ。
アルコール性肝障害の初期には肝臓に中性脂肪が蓄積する「アルコール性脂肪肝」になることが多く、検査項目(血液検査)では「AST(GOT)」や「γ(ガンマ)―GTP」が高値を示す。そのまま飲酒の習慣を続けていると、肝細胞が破壊されて炎症を起こす「アルコール性肝炎」や、肝細胞が壊死して線維化する「アルコール性肝線維症」に進行する。そして、さらに飲酒を続けると「肝硬変」や「肝がん」に至るのだ。
「よく肝臓は“沈黙の臓器”といわれ、自覚症状がなく進行するといわれますが、早期の脂肪肝の状態では『体がだるい』『疲れやすい』、肝臓が腫れるので『右腹の違和感や鈍い痛み』などの症状が表れます。この時点で飲酒習慣を改善すれば元に戻せます。重症型のアルコール性肝炎になってしまうと、発熱や腹痛が起こり、半数くらいは亡くなってしまいます」
■飲んで酒に強くなった人が危ない