食事でがんが消える?肺がんと診断された放射線技師の感想
Hさんは「がんが消える? 本当か? ウソを書くなよ」などとつぶやきながら開いてみます。
すると、「レモンでがんが消えた!」という見出しのページには症例の写真があり、「抗がん剤治療と食事療法を併用して2年余り、胃がんは1/4にまで縮小、肝臓やリンパ節の転移は消え、手術の見通しがついた」と書いてありました。
Hさんは即座に「これは抗がん剤治療が効いただけで、レモンでがんが消えたわけではないだろう」と感じました。
他のページをめくってみると、同じような症例ばかり紹介されています。「ニンジンでがんが消えた!」では、肺がんに対する抗がん剤と放射線治療に加えて食事療法を併用、「りんごでがんが消えた!」では、食道がんに抗がん剤と食事療法を併用し、手術と根治の見込みが立ったとあります。
Hさんは、あらためて「なんのことはない。これらは明らかに抗がん剤治療や放射線治療が効いての結果だろう」と思いました。
もちろん、レモン、ニンジン、りんごはどれも体によい食品です。しかし、レモンで、ニンジンで、りんごで「がんが消えた!」なんて、どうして書くのだろう? と、不思議にさえ思いました。