医師のちょっとしたひと言が気になる胃がん患者の胸の内
運送会社で企画部長を務めているDさん(57歳・男性)は、胃がんの手術を受けて2年になります。胃は出口の方(幽門部)の3分の2を切除しました。
Dさんは2カ月ごとに定期検診を受けていますが、いつも診察が終わると医師のちょっとした呟きが気になります。
昨年秋の診察では、担当医から「手術して2年になりますね。次回は腹部CT検査をやりましょう。そこで何もなければ再発する可能性はすごく減ります」と言われ、年末に腹部CT検査を行いました。
その結果の説明を受けた際、担当医から「CTでお腹の中のリンパ節が少し気になりますが、きっと大丈夫でしょう」と言われました。
Dさんはホッとして、次回2カ月後の検診の予約をして、診察を終えました。しかし、担当医が漏らした言葉がどうしても心に引っかかりました。
「『お腹のリンパ節が少し気になる』とは、なんだろうか? きっと大丈夫でしょうと言っていたけど……」
病院の玄関の傍らには「がん相談支援センター」があって、そこには看護師ら専門スタッフが常勤しています。入り口には「何でもおたずねください」と書いてあります。