目に針先が迫ってきて…播戸竜二さん翼状片の手術を振り返る
何度か針を刺して麻酔が終わると、次は「目を下に向けてください」と言われ、鼻の先を見るようにしていました。要は眼球の上の方から正常な膜を採取したのです。そのあと病変を切り取り、正常な膜を張り付けて縫いました。
コンマ何ミリという世界を拡大する手術用のゴツイ眼鏡を掛けた先生が縫うこと5針。痛くはないですが、針が入る瞬間や糸で引っ張られる感覚はあって、先生の手が行ったり来たりするのをまばたきもできずに見ていました。経験したことのない緊張が続いたので、終わったときには精神的にかなり疲弊しました。
その後、糸がゴロゴロする違和感に耐える日々が10日以上あり、抜糸になります。その工程を左目でもやって、今に至っています。
一時的に落ちた視力もすっかり戻りましたし、充血もなくなりました。ただ、しっかりした一重瞼がうっすら二重になったので、「顔いじった?」と誤解されることだけが“後遺症”です(笑い)。
今回の経験を通してビックリしたのは、眼科にやって来る高齢の方々の多さです。年齢を重ねると目の病気になる人がこんなにいるんだと思って、自分の老後のためにももっと目をケアしていかなくちゃいけないなと思いました。