著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ハモは日本人が不足している不飽和脂肪酸が豊富で朝食向き

公開日: 更新日:

 ウナギの仲間であるハモの旬は6~8月。広島では「ハム」、九州地方では「ウミウナギ」と呼ばれ、夏を代表する食べ物です。

 硬くて長い小骨がびっしり通っているため、1寸(約3センチ)の間に包丁で25回、背皮まで到達しないで切れ目を入れていく技術が江戸中期に、京都の職人によって開発されました。今は骨切り専用の機械を導入しているところが多いですが、骨切りまで施す作業も職人の腕の見せどころ。店で食べる高級なハモ料理の大半は、この技術料とも言えるでしょう。

 そんなハモのエネルギーは100グラム当たり144キロカロリーで、アナゴ(同161キロカロリー)やウナギ(同255キロカロリー)より低いことがわかっています。ハモにはウナギ同様、ビタミンA(レチノール)が600マイクログラム含まれると報告されていた時期もありましたが、現在ではレチノール量は50マイクログラムと報告されています。

 とはいえ、ハモには良質なタンパク質が多く含まれていますし、日本人の食事摂取基準でも取ってほしいとされているDHAやEPAなどのn―3系不飽和脂肪酸が多く含まれ、血中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らす働きがあります。タンパク質とn―3系脂肪酸……まさに朝食向きの食材です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  2. 2

    江藤拓農水相が石破政権の最初の更迭大臣に?「隅々まで読んだ」はずの食糧法めぐり“逆ギレ誤答弁”連発

  3. 3

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  4. 4

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  5. 5

    みのもんたさんが自身のスキャンダルで見せた“類まれな対応力”…明石家さんま、石田純一との共通点

  1. 6

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 7

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 8

    日本代表FW古橋亨梧の新天地は仏1部レンヌに!それでも森保ジャパン復帰が絶望的なワケ

  4. 9

    維新は予算案賛成で万々歳のはずが…ゴタゴタ続きで崩壊へ秒読み 衆院通過の自民はニンマリ?

  5. 10

    松坂桃李「御上先生」第7話2ケタでV字回復へ 詩森ろばの“考えさせる脚本・演出”はTBS日曜劇場からの挑戦状