病気を見つけるためにトイレの自動洗浄機能はオフにしておく
冬のトイレは血圧を急激に上下動させるリスクがあるからと、水分摂取を控えてトイレの回数を減らそうと考えるのは、逆にマイナスに働きます。冬は、エアコン、ストーブ、ホットカーペット、コタツといった暖房器具を長時間つけっ放しにしていることも多いため、乾燥して余計に脱水傾向が強まります。意識してこまめな水分摂取を心がけるのが望ましいのですが、それだと頻尿に悩まされるという場合、泌尿器科を受診することも考えてみましょう。
排泄はわれわれにとって欠かせない行為です。「寝る」「食べる」「排泄する」の3つは、意識がある間は必ず付いて回ります。ですから、たとえば手術を受けてこれらが制限された状態から、自力でできるようになると、患者さんは「回復した」と強く実感します。
また排泄は、入院時に尿道カテーテルやおむつなどで人工的に“作っている”時間が長くなればなるほど、患者さんが日常生活に戻るまでの期間を長くしてしまいます。いわゆる「廃用症候群」と呼ばれる状態を招いてしまうのです。そのため、入院患者さんに尿道カテーテルやおむつなどを実施している場合は、できるだけ早期に離脱できるように管理しています。排泄に関して「自律した」という実感が、体の回復にとって重要なのです。