著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

「ペスト」はO型とそれに近いA型は感染しやすく、死亡リスクが高い

公開日: 更新日:

 結核に関しては、疫学的な研究が多数行われています。1960年代には、O型が非O型と比べて抵抗力が強いとされていました。現在では、B型とAB型の抵抗力が弱く、結核を発病するリスクはA型とO型の1.3倍ほどであることが分かっています。

 結核は19世紀のヨーロッパでは、死因のトップ(全死亡の25%)でした。日本では19世紀末から20世紀前半に大流行し、1940年代までは、やはり死因のトップであり続けました。

 生殖年齢にある若者が亡くなることが多かったため、その後の血液型の割合にも影響をもたらしたはずです。ヨーロッパや日本でB型が少ないのは、結核が一因だったのではないか、という研究者もいます。またインドやアフリカの現在も結核が流行している地域では、極端にAB型やB型が少ないといわれています。

 ちなみに新型コロナは、欧米でも日本でも、死亡者の大半が高齢者に限られているため、子孫の血液型に影響を与えることはほとんどありません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ