夜が長い秋にぐっすり眠るためには…「布団乾燥機」を活用する 医師が解説
しかし、寝具がしっかり乾燥していないと、通気が悪く汗が蒸発しづらいためにうまく放熱することができなくなる。その結果、深部体温を下げる働きが妨げられ、睡眠の質が低下してしまうのだ。また、これからの季節は朝晩が冷え込んでくる。室温が18度以下になると布団内の温度も下がって体が冷えるため、脳は深部体温を上げようとして交感神経を優位にする。そうなると睡眠の質が落ちてしまうので、やはり布団内の温度を維持する必要がある。
「脳にとって最適な温度は、人類共通で22~24度であることがわかっています。ですから、秋から冬にかけてはエアコンで22~25度の快適温度をキープしながら、布団内は33度前後を維持するのが理想的です。いわゆる『頭寒足熱』を実践することで、質の高い睡眠をとることができるのです。布団内の温度を温かくするために電気毛布などの温熱寝具を使用するのはおすすめできません。深部体温は、寝る前、就寝中、起床時で1度くらい変動します。しかし、温熱寝具は体全体を機械的にずっと温め続けるので、いつまでも深部体温が下がらずに睡眠の質が落ちてしまうのです」
■就寝2時間前に30分使用