著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【なつめ】「血」を増やして「心」を養い物忘れを改善させる

公開日: 更新日:

 そして心を滋養するのは、「血」。栄養を与える液体である血が不足すると脳の働きも低下して頭がぼんやりしたり、言葉が出にくくなるといった症状が現れるのです。

 脳に栄養が不足した状況が続くと、加齢による記憶力の低下ばかりか、認知症を引き起こすリスクも高まります。改善のためには、心の働きを高めて、血を増やす食材を取り入れることが大切です。

 おすすめは、なつめ。血を増やして心を養い、物忘れを改善、精神を安定させる優れた効能があります。不眠、うつにも効果的です。

 なつめは薬膳ではとてもよく使われる食材で、たしかにそのパワーは絶大。中国ではとてもポピュラーなフルーツで、「1日3個食べると年を取らない」とまでいわれ、乾燥させたものが「大棗」という生薬として使われています。人間のエネルギー源である気を補い、滋養強壮、疲労回復、免疫力アップに優れた効能があります。また、花粉症の改善にも大変威力を発揮するので、シーズンにはぜひ取り入れてもらいたい食材です。

 使い方は難しくありません。中華食材コーナーにある、干したなつめを使用します。手軽なのは「なつめ茶」。鍋に水1カップ当たり5個程度、包丁で半分くらいに切る、またはちぎって入れ、沸騰したら火を弱め15分ほど煮出します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘