【なつめ】「血」を増やして「心」を養い物忘れを改善させる
そして心を滋養するのは、「血」。栄養を与える液体である血が不足すると脳の働きも低下して頭がぼんやりしたり、言葉が出にくくなるといった症状が現れるのです。
脳に栄養が不足した状況が続くと、加齢による記憶力の低下ばかりか、認知症を引き起こすリスクも高まります。改善のためには、心の働きを高めて、血を増やす食材を取り入れることが大切です。
おすすめは、なつめ。血を増やして心を養い、物忘れを改善、精神を安定させる優れた効能があります。不眠、うつにも効果的です。
なつめは薬膳ではとてもよく使われる食材で、たしかにそのパワーは絶大。中国ではとてもポピュラーなフルーツで、「1日3個食べると年を取らない」とまでいわれ、乾燥させたものが「大棗」という生薬として使われています。人間のエネルギー源である気を補い、滋養強壮、疲労回復、免疫力アップに優れた効能があります。また、花粉症の改善にも大変威力を発揮するので、シーズンにはぜひ取り入れてもらいたい食材です。
使い方は難しくありません。中華食材コーナーにある、干したなつめを使用します。手軽なのは「なつめ茶」。鍋に水1カップ当たり5個程度、包丁で半分くらいに切る、またはちぎって入れ、沸騰したら火を弱め15分ほど煮出します。