【ホウレンソウ】「血」を補う造血パワー野菜 貧血に威力発揮
最近、疲れやすい。ふらついたり、息切れもする……。これらは貧血からくる症状かもしれません。貧血とは、血液中の赤血球の数やヘモグロビンの濃度が低くなった状態をいいます。年を重ねるほど、赤血球を作る働きは低下するため、シニアは貧血になりやすいのです。
シニアが貧血になる理由はいくつかの要素があります。栄養面においては加齢とともに摂取する食事の量が減るうえに、栄養素の吸収力が低下します。赤血球を作るために十分な栄養素を体内に取り込めないために、貧血が引き起こされます。また感染症、関節リウマチ、悪性腫瘍といった慢性の炎症を生じる病気も、炎症物質が鉄分の吸収を妨げるために、貧血の原因になります。
貧血による運動機能の低下は、体力の衰えを加速させて要介護や寝たきりのリスクを高めます。食養生で改善を図りましょう。
中医学において、貧血の場合は「血」が不足した「血虚」の状態としています。中医学では、血は全身に流れて体のすみずみにまで栄養を与える液体と考えます。血が不足すると、全身に栄養が行き渡らずにめまい、立ちくらみや手足のしびれ、こむら返りといったトラブルを引き起こします。さらに、動悸、息切れ、不整脈といった症状も見られがち。疲れ目、視力の低下や、不眠などの不調も現れやすくなります。